みなさま、日々お疲れ様です!大窪です。
最近はAIによる自動生成ツールが本当に凄まじい進化を遂げていますね。
テキストやプログラムのコードだけでなく、今や動画やアプリケーションそのものを数分で作り上げてしまうことも珍しくありません。
専門知識がなくても「動くもの」が作れる。
これは素晴らしいことですが、その一方で現場では「アプリケーションのブラックボックス化」という、見過ごせないリスクが忍び寄っています。
今回は、AI活用が進む今だからこそ意識したい「作る責任」についてお話しします。
「プロンプト」は仕様書ではない
AIでのアプリ生成は、プロンプト(指示文)が設計図の代わりになります。
しかし、ここで落とし穴があります。
- どんな前提条件を与えたのか?
- 例外処理(エラー時の動き)はどう指示したのか?
- 何をあえて「除外」したのか?
これらが明文化されず、AIとのチャット画面の中にだけ残っている状態。これこそがブラックボックス化の第一歩です。
「作った本人にしか仕様がわからない」のは従来の開発でもありましたが、AI生成は「短時間でできてしまう」ため、仕様整理がより一層後回しになりやすいという構造的な弱点があります。
「既存システムとの連携」で見えなくなる境界線
便利なAIアプリを、既存の社内システム(GASやVBA、基幹システムなど)とAPIで連携させるケースも増えています。
しかし、ここが最も不具合の温床になりやすいポイントです。
- どのタイミングで通信が発生しているのか?
- 参照しているデータの整合性は担保されているか?
- 外部サービス側の仕様変更に耐えられるか?
連携部分がブラックボックス化すると、トラブルが起きた際に「AI側が悪いのか、既存システム側なのか、それとも繋ぎ目なのか」の特定が極めて困難になります。
「動いているから大丈夫」の危うさ(ログ確認の重要性)
特に初心者の方に多いのが、
「動いているように見えるから完成」
としてしまうケースです。
AIが生成したコードは、一見完璧に見えても、裏側で不要な外部アクセスを繰り返していたり、エラーを握りつぶしていたりすることがあります。
実行ログやアクセスログを確認する習慣がないまま運用を続けると、
「知らない間にデータが書き換わっていた」
「セキュリティリスクを放置していた」
という事態を招きかねません。
ブラックボックス化が招く4つの「ない」
ブラックボックス化が進んだアプリが放置されると、最終的に次のような末路をたどります。
- 説明できない(引き継ぎが不可能に)
- 対応できない(修正や機能追加ができない)
- 再現できない(不具合が起きても原因不明)
- 誰も触れない(負の遺産化)
「AIが作ったから中身は知らない」は、ビジネスの現場では通用しないリスクなのです。
【所感】「作れる」と「理解している」は別物
AIは間違いなく強力な武器になります。
しかし、「ツールを使って作れること」と「その仕組みを理解して管理できていること」は全く別物です。
短時間で形になるからこそ、
- 何を前提に作られたのか
- どこまでが自動化されているのか
- どの部分が外部に依存しているのか
これらを「記録」し「把握」する。
そんな、便利さとセットになった「運用の誠実さ」が、これからのIT活用には求められているのだと強く感じています。

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