SES企業は自社から別の現場へ出向する、受託企業は自社の案件として開発する……。
ふわっと「違うな~」とは思っていても、具体的にSES企業と受託企業のメリットやデメリットって何なんだろう?
今回の記事では、筆者の思う「SES企業」と「受託企業」、それぞれに就職するに当たってのメリットとデメリットについてまとめてみました!
就活や転職を考えている方の参考になれば幸いです!
SES企業のメリット
色々な現場に入れる
SESでは、エンジニアは営業さんと希望をすり合わせて様々な案件に入ることになります。
長期のこともあれば短期のこともあるので、期間については色々ですが……。
複数の現場を経験するということは、当然複数の技術や環境に携わることになります。
現場ごとに違った技術を吸収することができるのは、SES企業にエンジニアとして就職する大きなメリットです。
様々なローカルルール、習慣を学べる
上の項目でも触れていますが、SESではエンジニアは様々な案件、現場に携わることになります。
これも当然ですが、現場が違えばローカルルールや習慣も違います。
長い間常識だと思っていたお作法が、そのプロジェクトのローカルルールだった……なんてことも珍しくありません。
自分の中の「常識」を広げることもでき、ヒューマンスキルの部分でも成長できる点も複数の案件、現場に携わる上で非常に有意義な所ですね。
エンジニア側からも案件を選べる
これも上で触れていますが、SESでは基本的にはエンジニアからも案件を選ぶことができます。
会社側から実質的に「絶対にこの案件しかないからこの案件に入れ」という強制提示を受けることにはなりにくいです。
現場への通いやすさや、何より技術的な興味がある現場に携わりやすいというのは働く上でのモチベーション向上要因としても大きいですね!
納期に追われづらい
下記の記事にもありますが、SESの契約は「準委任契約」と呼ばれる契約形態です。
準委任と請負の違いって何?SES契約の場合は?
たとえばアプリケーションなどの成果物の完成そのものを請け負うのではなく、「成果物を完成させるための業務」を請け負います。
基本的には成果物を完成させて納品する……という部分の契約ではないのですね。
そのため成果物納品のために納期に追われたり、過度な超過労働が発生したり……ということは比較的少ないです。
もちろん全ての現場でほぼ残業無しだよ!ということではないので、案件に入る前の段階で営業さんともよく確認することが大切です。
事前に確認していたはずが、いざ案件に入ってみたら許容できないレベルの超過労働が発生している……というような場合にも、自社の営業さんに相談してみましょう。
受託企業のメリット
特定の技術への造詣を深めやすい
受託企業では、一つの成果物を完成、保守するために長く同じプロジェクトに携わるケースが多いです。
そのため、特定の技術への造詣を深めやすいというのは大きなメリットと言えます。
特に「私はこの技術に心底惚れ込んでる!」という思いがある場合など、特定の技術・プロジェクトを長く扱うケースの多い受託企業のエンジニアになることは魅力的な選択肢です。
就労場所が変化しにくい
SES契約では自社ではなく出向先の企業・現場で就労することがほとんどですが、受託企業では自社内、もしくはテレワークでの就労が中心となります。
携わるプロジェクトが変わっても就労場所に大きな変化が起きにくい、というのは生活のルーチンを安定させるにも重要な要素ですね!
SES企業のデメリット
自社への帰属意識が薄くなりやすい
SES契約の場合は出向先の企業の要員として振る舞うことになるので、自社への帰属意識が薄くなりがちです。
あれ、自分ってどこの会社所属の人だったっけ?となってしまうケースもあるとか……。
就労場所が不定になりやすい
SESでは出向する案件の現場が定期的・不定期に変わるため、就労場所が安定しにくい傾向にあります。
新しい環境に慣れるのが大変……という自覚がある人は、その旨を営業さんに伝えた上で案件の選択をすると良いですね。
フォロー体制が薄い会社がある
完全に会社や営業さんによるところも大きいのですが、出向した後のフォロー体制が薄い……全然アフターケアとかしてくれないし、相談にもなかなか乗ってもらえない……というケースも存在します。
【ライコンのエンジニア】ってどんな人がいるの?という記事の佐々木さんインタビューにも記載してますが、帰社日もあるし報告もする、でもなんか……繋がりが薄く感じてしまう……というケースも少なくないようです。
受託会社のデメリット
開発製品の仕様や納期が厳しい
もちろん顧客の要求次第ではありますが……。
会社として厳しい仕様・納期で契約をしてしまっている場合、残業も多く発生しやすいです。そのためSESと比べて労働時間は伸びがち。
プライベートの時間を多く確保したい人にとっては大きなデメリットになります。
キャリアパスの自由度が低め
受託企業では、エンジニアはトップダウンでプロジェクトや役割を割り振られやすい傾向にあります。受託企業の要員として、会社が受託するプロジェクトに携わるというのは自然なことですけどね。
別プロジェクトに行きたい、別の技術を扱いたいと思った時に希望のキャリアパスが通りづらいというのは筆者としてはかなりのデメリットに感じてしまいます。
既に明確なキャリアパスを描けた上で受託開発企業のエンジニアになる……という場合は、あまり心配するところではないかも知れません。
まとめ
SES企業のメリット/デメリットと受託企業のメリット/デメリットには正反対な部分もありますね。
特に就労場所が変わるか変わらないか、複数の現場に入るか一つの現場で造詣を深めるか……。
この辺りは人によってかなり価値観が違うので、どちらが優れているというわけでもないと思います。
筆者個人としては、特にキャリアパスの描き方を注視して選んでも良いのかな?と思います。
「絶対にこの技術で一生技術者/プレイヤーとして生きていきたい!」との強い思いがあれば受託企業も魅力的です。
反対に「途中で別の技術を扱ったり、キャリアパスの方向転換もしてみたいかも……」という思いがある場合はSES企業がオススメかなと思います。一つの技術に興味がある状態で案件や現場が変わっても、同じ技術かつレベルアップした現場に行きたいとも相談できますしね。
今回はSES企業・受託企業に就職するメリットとデメリットをそれぞれお伝えしました。
求職を考えている読者のみなさんの参考になれば嬉しく思います!
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